がんワクチン治療、最前線!
2月6日放送のNHK番組「あさイチ」で、がんワクチンという治療法を紹介していました。
月に数回通院して、がんワクチン注射を受けることによって、がん患者の免疫力を高め、がん細胞を攻撃するというものです。 副作用が少なく、延命効果が認められるそうです。 また、手術後のがんの再発予防にも効果があると考えられています。
番組では、すい臓がんでもう治療法がないと言われたものの、肝臓に転移したがんが消えたという30代女性など、がんワクチンによる効果があった体験者が紹介されていました。
月に数回の通院で済み、副作用もなければ、体への負担や日常生活への影響も少なくて済むので、従来の治療法(手術、抗がん剤、放射線)に比べると夢のような治療に思えます。
でも、残念ながら、日本ではまだ臨床研究段階のため、がん患者の誰でもが受けることができるものではないようです。
<臨床研究に参加する条件>があり、以下の項目で細かく決められています。
※誰にでも効果が認められているというわけではありません。
がんワクチン治療は全国で50~60か所の大学や医療機関で行われているそうです。
まだ臨床研究段階で国が承認していないため、もちろん健康保険は適用されません。 気になるその治療費用はというと・・・
例えば
● 東京大学医科学研究所では、臨床試験の協力ということで基本的には無料
● 久留米大学病院がんワクチン外来では、一部負担ということで、ワクチン投与1回10万円、1クール目6回投与約58万円、2クール目6回投与約50万円です。
薬は、大学などによる「臨床研究」→製薬会社が患者に投与し効果や安全性を調べる「治験」→「申請」→国が審査をして「承認」という順番を経て実用化されます。 日本において、もっとも進んでいるものは、治験の第3段階を終了しており、早ければ今年か来年には日本初のがんワクチンが実用化される見込みだそうです。
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私の母もがんでしたが、当時は何の知識もなく、母も私たち家族も病院まかせにしていたと思います。 もっともっと母と一緒にがんという病気に向き合っていれば・・と後悔するときがあります。 医療は日々進歩していて、最新のよい治療を選択することは可能なのに、それを知らなければ選択することもできません。
日本人の2人に1人ががんになるという確率を思えば、日頃から「がん」に対する知識や予防法、最新の治療などの情報は耳に入れておきたいですよね。
次は、費用の問題です。 最高の治療法を知っていても、国が未承認の「自由診療」の治療であれば費用はすべて自己負担になります。 充分な蓄えがあれば心配ないですが、がん保険のがん診断一時金の利用や自由診療もカバーされるようながん保険への加入もその手段の一つだと思います。
ファイナンシャルプランナー
寺井雪絵